欧米の信用市場

日本の規模の大きさは「こちら」でお分かり頂けたと思います。この項では欧米先進国の市場をご覧頂くことにしよう。対象国はアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの情報を見てみましょう。
※「TAPALS2006」を参考にデータを作成

世界最大のアメリカ

下のグラフをご覧下さい。日本の他に米国(2.9億人)、イギリス(5925万人)、ドイツ(8248万人)、フランス(6014万人)各国の2004年末の信用残高の比較表がある。日本の2004年の供与額は約71兆円で、そのうち信用残高は約58兆円と算出されている。それに比べてアメリカは圧倒的な規模です。円換算にすると250兆円を超える計算になります。
一方でヨーロッパでこの産業が最も大きいのはイギリスで、日本円で38兆、2番目に大きいドイツが35兆、3番目がフランスの約17兆となっている。人口の違いを差し引いてもアメリカの規模が際立っている。




次に下の図表Aは国民一人当たりの信用残高を円換算して計算してみました。こうしてみると日本よりもイギリスの方が一人当たり高いのが分かります。イギリスはヨーロッパの中で最も産業が進んでいるのです。

アメリカの特徴(2.9億人:GDP世界1位)

現在、世界で最も消費者信用市場が発達しています。近年主力になっている形態は、クレジットカード、住宅担保、自動車ローンの3つといわれています。昔は無担保の小口商品も多かったのですが、最近はクレジットカードのリボルビングで借入れを行うのが主流になっているようです。
現在米国が最もシェアを拡大している産業はサブプライム市場向けの金融商品です。アメリカは同じ金融商品であっても、顧客のリスク特性によって金利が違うのが特徴といえます。
それとは 反対の、信用度が高い「プライム」向けは金利が10%前後に対して、サブプライム向けになると同じ商品でも20%以上で提示されるのが一般的です。
自動車ローン商品でも車を購入しようとした人が、銀行や信用組合から借入れできない割合が40%もいて、年間20%前後の金利でサブプライム商品を提供している業者が多く存在しています。

イギリスの特徴(5925万人:GDP世界4位)

アメリカほどではないですが、ヨーロッパ諸国の中では一番発達している国です。特にクレジットカードの利用が浸透していて、取扱高がEU(欧州連合)全体の3分の1を占めています。
1980年代後半まではクレジットカードは一部の主要な銀行によって支配されていて、使えるカードの種類が少なかったのですが、90年代に入り、アメリカ系企業の参入もあって競争が激化して、現在では33のカード会社から約1300ブランドのクレジットカードが発行されているのです。さらにアメリカ系の消費者金融が進出してきて、今までイギリスの銀行などが重視してこなかったサブプライム層をターゲットにシェアを拡大しています。

ドイツの特徴(8248万人:GDP世界3位)

ヨーロッパ諸国を見ると、イギリス以外は個人信用情報機関のシステムが発達していないのが特徴で、パーソナル(担保・保証人有)や自動車ローン等が多いです。日本でいう無担保、無保証の消費者金融という分野はドイツでも未発達といえます。個人信用情報機関の未発達によってクレジットカードの利用もイギリスと比較すると少ないです。そのかわり、決済されるとその場で銀行口座から引き落とされる即時払いのデビットカードが好まれて使われます。

フランスの特徴(6014万人:GDP世界5位)

ヨーロッパで3番目に大きい市場を持っているのがフランスです。ドイツと似ていて、クレジットカードの利用は非常に少なく、デビットカードの利用が一般的です。しかし、フランスのそれはその場ではなく、後日一回払いで引き落とされる日本のクレジットカードのような形式が多いのが特徴です。ただし、日本にあるような分割払い等は普通はありません。 金融商品もパーソナル商品や自動車ローン等の比率が多く、リボルビング等はほとんど発達していないのが現状。